カクシングループ採用サイト         ストーリー1-ガス屋からの脱却- – カクシングループ採用サイト

「カクシングループってなんの会社?」
約20年前、そう聞かれればこう答えていた。

「ガス屋です」

当時カクシングループは

・株式会社ヤナギ
・エコポーターズ株式会社
・株式会社トーセキ

の3つの会社のグループ会社だった。

株式会社ヤナギは主にタクシーへの燃料としてのLPガス供給のオートガススタンドと、そこに来るタクシーたちの整備を行う整備工場の運営。
ガソリン車、また家庭用LPガス供給のためにガスボンベに充填をする充填所があった。

エコポーターズ株式会社はタンクローリーでLPガスを運ぶ事業。

株式会社トーセキは一般家庭や飲食店などで使用するLPガスの供給事業。
いずれもガスを中心とした事業が収益のほとんどを占めていた。

戦後まもなくから始まったカクシングループ。
当時はLPガスの需要も高く、オイルショックの時はあらゆるお取引先様から感謝の言葉もいただいていた。
しかし時代はながれLPガスの需要そのものは低迷しつつある時代に突入していた。
そんな状況で2006年、柳慎太郎は副社長として入社した。
当時26歳。

当時のカクシングループの社員の平均年齢は50歳。
事務所内のテレビでワイドナショーを見る。スポーツ新聞を読む。ということが往々にしてあるような状況であった。
社員いわく「お客様先に訪問したときの話題になる」と。

かつてガス屋は「安定している仕事」と言われていた。
一度ガスを供給開始してしまえば、そのあとは保守点検さえしっかりしていればお客様は毎月ガスを使用する。だから毎月必ず収益があがる。そんな仕事と言われていた。
そのため新規営業に熱心な者もおらず、会社としても力を入れていない。それが当たり前の風景となっていた。
このままではいけない。そう思った。

実際にLPガスの需要はあらゆる外的要因で低迷しており、また今後回復するとは言えないことは明らかであった。

・ガソリン車、ハイブリッド車の普及によりLPG車の需要が無くなる
・ガソリン車、ハイブリッド車の普及によりオートガススタンドの需要が無くなる
・都市ガスの普及により家庭LPガスの需要が無くなる
・オール電化の普及により家庭用LPガスの需要が無くなる
・LPガスの需要が無くなれば運輸の稼働率が下がる

など、挙げればキリがない。どうにかしなければいけない。
直近の課題は「営業力を強化すること」であった。
LPG車改造の提案、LPガス車の整備、LPガス会社変更の新規営業、LPガスの給湯器の販売などに取り組んだ。
しかし芳しくない。

ウチはガス屋だ。LPガスの需要が減る中で、どうやってLPガスに関係した営業の成果を出せば良いのか…!!

とある会議の最中。ちょっとした疑問を社員に投げかけた。

「ウチってガソリン車の整備や板金はできないの?」
「ウチって都市ガスの給湯器設置できないの?」

内部で使用している燃料が違うだけなのだから、構造はおなじではないのか。と。
するとあっけらかんとした答えが返ってきたのだった。

「あぁ、できますよ」

よくよく話を聞くと、ガソリン車の整備や板金、都市ガスの給湯器の交換は基本的に作業内容は変わらず可能らしかった。
ここで気づく。

「LPガスに拘るのではなく、それをベースに多角化していけばいい!!」
ここからカクシングループの快進撃が始まる。
まず、都市ガス用給湯器の販売拡大に力を入れた。
都内の不動産管理会社に対して格安キャンペーンを実施した。
ガス会社の利点としてガス器具関係の問屋との付き合いも厚く仕入れ価格を安く仕入れることができたのだ。

すると、取引者数が40社もあれば。という状況から100社、200社と需要が増え、10年間で給湯器の販売台数が約6倍に増加をした。

給湯器の需要が増えれば、そのほかにも「住宅設備」というくくりでエアコンやトイレ、お風呂やキッチンなどの交換工事の依頼も増えていった。
こうして給湯器だけではなく住宅設備機器全般の工事を取り扱うようになっていった。

整備工場は広島に本部をもつ車検の速太郎にフランチャイズ加盟をして「車検の速太郎 足立店」を2012年にオープンした。
東京都1号店。自社ブランドに拘るのではなく、フランチャイズ加盟をしてノウハウを学ぶことを選んだ。
その結果車検台数も年間で6,140台に増加し、事業開始から約14倍になった。現在では足立区でナンバーワンの車検工場にまで成長することができた。

建築会社のM&Aも大きな影響をもたらした。
足立区で老舗の建築会社のM&Aの話が持ち上がり、LPガス以外の事業も柱に加える必要性を感じていていたため、2011年9月に正式にヤナギグループの仲間入りを果たした。
足立区の公共工事やセブンイレブンの推奨業者として店舗の施工や住宅のリフォームなどを主に行っていた。

LPガスに関連する企業だけでなく住宅を専門に扱う企業が仲間入りしたことでより「ガス屋」の枠を超えて住宅、そして人々の「生活」を取り扱う企業へと成長をつづけた。

「ガス屋」から「生活に関する総合サービス企業」へと変化を遂げていった。

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